2000年過ぎから注目され始めたコンテンツマーケティング。うまく活用して大きな利益を生み出している企業もありますが、実際に何を制作すればいいのか、どうすれば成功するのかなど、疑問をもつ方も多いでしょう。
この記事では、そもそもコンテンツマーケティングとは何か、そのメリットやデメリット、そして成功に欠かせない要素を解説していきます。
「コンテンツマーケティングに興味はあるけど、よくわからない」「コンテンツマーケティングに着手しているけどなかなか成果がでない」という悩みを持つ方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
コンテンツマーケティングとは?注目されている理由
コンテンツマーケティングは、ユーザーの役立つ情報(コンテンツ)を提供することで中長期的に顧客との関係を構築しつつ、ブランドの価値を向上させるマーケティング手法です。
またSEOの観点からも重要で、高品質なコンテンツを提供することで検索エンジンの評価を高め、よりブランド価値を高めることに貢献してくれます。
従来のマーケティング手法は、すでにニーズが顕在化しているユーザーへのアプローチがメインでした。ですが、ユーザーのニーズはいきなり顕在化する訳ではなく、興味があるジャンルに関連する知識の認知や理解が進むことで顕在化していきます。
コンテンツマーケティングは、特に理解を進めることに貢献します。また、理解とともに自社のPRにも繋がるため、結果的に売上や収益の増加を実現します。
コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングを行うメリットは多岐に渡りますが、注目したいメリットは3つあります。
- ブランド認知・信頼性の向上
- 低コストで継続的に効果を得られる
- 全国の幅広い地域・年齢層にアプローチできる
それぞれ、解説していきます。
潜在層へのブランド認知・信頼性の向上
高品質なコンテンツを提供することで、ブランドの認知度を高めることができます。ユーザーは、特定のジャンルに興味をもった時にWEBなどを通じて知識を深めます。
その際に自社コンテンツが用意されていると、ジャンルの理解を深めると同時にブランドの認知につながります。
また、適切に高品質な情報が提供されていることで、そのジャンルの知識を持っていることがユーザーに伝わるので、ブランドの信頼性向上にも繋がります。
こうしてユーザーとの接点を持つことで、ブランドのマーケティング効果が高まっていきます。
低コストで継続的に効果を得られる
コンテンツマーケティングは、主にオウンドメディアやSNSを活用することで始められます。
これらはいずれも低コスト、もしくは無料で始められるため、担当者の人的リソースを含めても通常の広告媒体に出稿するよりも遥かにコストを抑えられます。
また一度作成したコンテンツは、自社の資産として半永続的に残せます。そのため、広告費用をかけずに継続的にマーケティング効果をもたらすことができるのです。
さらに、公開したコンテンツの情報を低コストでアップデートすることも可能です。変わらない情報もありますが、時代とともに変化していく情報もあります。
それらの更新も、簡単に対応が可能です。
全国の幅広い地域・年齢層にアプローチできる
通常の広告では、費用対効果を高めるために特定の地域や年齢層に偏って行うことになります。
ですがコンテンツマーケティングは、地域や年齢層を限定せずに提供できます。そのため、今までアプローチできていなかった層へのブランド認知向上にも繋げることができるのです。
また、既存顧客のさらなる定着や、離れてしまったユーザーが再び戻ってくることにも繋がります。
コンテンツマーケティングのデメリット・注意点
メリットが大きいコンテンツマーケティングですが、良いことばかりではありません。デメリットや注意点も存在します。
- 成果が出るまでに時間がかかる
- 成果の測定が難しい
- 自社のスキル教育に時間がかかる
特に注意が必要なのは、成果が出るまでに時間がかかることです。通常の広告では出稿直後に最も効果が現れ、だんだんと効果が落ち着いていきます。
それに対してコンテンツマーケティングでは、コンテンツが溜まっていくほど、認知が広がっていくほど効果が高まっていきます。そのため、これまでの広告と同様の認識で始めると「なかなか効果がでない」という判断をしてしまう可能性があります。
ですが、コンテンツマーケティングは時間が経つほど効果が高まっていく点に注意が必要です。
また、成果測定が難しいのもコンテンツマーケティングのデメリットです。
例えばですが、潜在層がコンテンツを通じてブランドを理解し、店舗に向かって商品を購入した場合、コンテンツも売上に貢献していますが、店舗の売上としか成果が計上されません。
これをどのように評価するのかが難しいところです。そのため、コンテンツマーケティングでは売上だけを成果に計上するのではなく、毎月どれだけの流入があったのか、なども定期的に測定する必要があります。
コンテンツマーケティングの始め方
コンテンツマーケティングを成功させるためには、以下の流れに沿って始めることが大切です。
- ペルソナとカスタマージャーニー
- 目標設定|KGI・KPIの設定
- コンテンツ制作と効果測定
コンテンツマーケティングでは、誰をターゲットにして何を成果とするのかを関係者全員で協議・理解することが欠かせません。
また実際のコンテンツ制作でも、
目標設定|KGI・KPIの設定
まずは、目標設定がコンテンツマーケティングの成功に欠かせません。
コンテンツマーケティングは、短期的に成果を生むものではなく、売上だけを成果とするものでもありません。認知の向上や顧客の理解を進めることも成果の一つになります。
逆に目標が関係者で共有・理解されていないと、コミュニケーションのズレを生んだり、失敗の原因になったりすることもあります。
ペルソナとカスタマージャーニー
コンテンツを作る上で、ペルソナ設定が欠かせません。ペルソナとは、コンテンツを見るユーザーのイメージを具体的なキャラクターとして表現したものです。
年齢や性別、職業、収入、趣味などを具体的に設定します。
その上で、そのペルソナが自社のジャンルについて興味を持ち、理解を深め、購入に至るまでにどのような段階があるのか、どれくらいの期間が必要なのかなどをまとめていきます。
これをカスタマージャーニーと呼びます。
カスタマージャーニーを作成することで、作成するコンテンツはどの段階にアプローチするものなのか、また、そもそもペルソナは何について知りたがっていると想定できるのかがわかりやすくなります。
それによって、よりユーザーに寄り添ったコンテンツ制作ができるようになります。
コンテンツ制作と効果測定
ペルソナ設定とカスタマージャーニーができたら、どのようなコンテンツを作成するのかをリスト化し、実際にコンテンツを作成していきます。
コンテンツ制作は、テキスト制作や画像制作、コーディングなど様々なスキルが必要となります。また、適切なスケジュール管理も必要になりますので、社内でスキルがない場合は外注することも視野に入れていきましょう。
実際にコンテンツを公開したら、その効果を測定しながらPDCAを回して効果を高めていきます。
コンテンツマーケティングで成果を上げるポイント
コンテンツマーケティングを成功させるためには、3つの意識が重要です。
- ユーザーニーズの理解
- SEOの理解
- 定期的な配信
まずは、何をおいてもユーザーニーズを理解することが大切です。認知から購入までの各段階において、ユーザーは何に疑問を感じ、何を知りたがっているのかを適切に把握します。
そのためには、社内のブレストはもちろん、時にはユーザーにアンケートを取るなどして、コミュニケーションをとることも大切でしょう。
また、コンテンツマーケティングで主に制作されるオウンドメディアでは、SEOの知識を深めることが欠かせません。SEOは内部施策と外部施策に分かれるので、それぞれで取り組んでいきましょう。
コンテンツマーケティングを行うことは、自社ブランドのファンを獲得することでもあります。そのため、定期的に情報を配信することでユーザーとの接点を持ち続けることが大切です。
まとめ
コンテンツマーケティングは、社内の体制や理解が十分でないとただ時間ばかりがすぎてしまうことにも繋がりかねません。
ですが、適切に始めることで低コストで高い収益を生み出せたり、これまでアプローチできていなかったユーザー層への認知向上に繋げられます。
まずは、始めるためには自社に何があって何が足りていないのかを踏まえた上で、足りないスキルはうまく外注していきましょう。
そして、ビジネスを加速させていきましょう。